アメリカのワイン輸入業者Vineyard Brandsとフランス・ローヌ地方の老舗ワイナリーChateau de Beaucastelが手を組み、カリフォルニアの地でフランス・ローヌ地方のスタイルでワインを造るという夢に挑戦した事で始まったTablas Creek Vineyardタブラス・クリーク・ヴィンヤードの歴史と功績をご紹介します。貴重なバックヴィンテージのワインテイスティングレポートもあわせてお届けします。
目次
タブラス・クリーク・ヴィンヤードについて
Robert Haas (right) with Jean-Pierre Perrin (left) and Francois Perrin (middle) 参照元:tablascreek.com
アラバマ州バーミンガムに本社を置き、高級ワインの輸入を生業とするVineyard BrandsのRobert Haasは、仕事柄フランス・ローヌ地方のシャトー・ヌフ・デュ・パプという場所に本拠地を構える老舗ワイナリーChateau de BeaucastelのJean Pierre、息子のFrancois Pierreと交流がありました。
そしてカリフォルニア州南部San Luis Obispo郡のPaso Roblesパソ・ロブレスに浅くて岩が多い石灰岩の土壌を持ち、強い日差しと太平洋からの涼しい風が吹く特徴がローヌ地域と酷似している土地を見つけ、1989年にパソ・ロブレスの西にあるAdelaida Roadの120エーカーの土地を購入しワイナリーを建設しました。このワイナリーは敷地内を流れる小さな小川に因んでTablas Creek Vineyardタブラス・クリーク・ヴィンヤードと名付けました。
タブラス・クリーク・ヴィンヤードではまず初めにフランス・ローヌ地方のスタイルを忠実に再現する為、Chateau de Beaucastelからムールヴェードル、グルナッシュノワール、シラー、クノワーズ、ルーサンヌ、ヴィオニエ、マルサンヌ、グルナッシュ・ブラン、ピクプール・ブランのクローンを輸入しました。3年にわたるアメリカ農務省の検疫をクリアし、ようやく1994年に植え付けを開始。1997年に最初のヴィンテージをリリースしました。
ワインメーカーにはNeil Collinsを迎え入れました。Neil CollinsはRobert HaasとJean Pierreがタブラス・クリーク・ヴィンヤードの為の土地を探している時に出会いました。イギリスのBristolで生まれ育ちシェフとして修業を積んだ後、Adelaida CellarsとWild Horse Wineryでアシスタントワインメーカーを務め、Chateau de Beaucastelでも1年間修業した後にタブラス・クリーク・ヴィンヤードのワインメーカーとして参画しました。
赤はムールヴェードルがベースとなっておりグルナッシュ、シラー、クノワーズの最高のロットをブレンドして造られます。2011年まではEsprit de Beaucastelという名称でした。白はルーサンヌがベースとなっておりグルナッシュ・ブラン、ピクプールの最高のロットをブレンドして造られます。2011年まではEsprit de Beaucastel Blancという名称でした。タブラス・クリーク・ヴィンヤードのフラッグシップ・ブレンドです。
Cotes de Tablas
Cotes de Tablas redはグルナッシュをベースに1,200ガロンのフレンチオーク樽で熟成させたシラー、クノワーズ、ムールヴェードルをブレンドして造られます。Cotes de Tablas Blancはヴィオニエをベースにステンレスで熟成させたルーサンヌ、マルサンヌ、グルナッシュ・ブランをブレンドして造られます。Esprit de Tablasよりも早飲みタイプのワインでリーズナブルです。
Patelin de Tablas
タブラス・クリークと他のパソ・ロブレスのブドウ園から購入した果実がブレンドされています。Patelin de Tablas redはシラーをベースに1,500ガロンのフレンチオークで熟成されたグルナッシュ、ムールヴェードル、クノワーズがブレンドされています。Patelin de Tablas Blancはグルナッシュ・ブランをベースにステンレスで熟成されたヴィオニエ、ルーサンヌ、マルサンヌ、クレレット・ブランシュがブレンドされています。
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