Lokoya

ロコヤ(Lokoya)

ナパバレーの著名な4つの山岳地帯Mount Veeder、Howell Mountain、Spring Mountain、Diamond Mountainで収穫されるカベルネ・ソーヴィニョン(通称「山カベ」)に特化した究極のワイナリーLokoyaロコヤは1995年にJackson Family Winesの創設者Jess Jacksonの1つのプロジェクトとしてスタートしました。

ロコヤの歴史について

Jess Jackson

Jess Jackson
参照元:kj.com

ナパバレーの山岳地帯で栽培される良質なブドウを使って最高品質のワインを造りたいと考えていたJess Jacksonは、1995年に自身が保有するスプリング・マウンテン・ディストリクトのCardinale Estate内にLokoyaロコヤを設立。

ロコヤの名前はナパバレーの西側に聳えるマヤカマス山脈のマウント・ヴィーダーに住んでいたネイティブ・アメリカンに因んで付けられました。Jess Jackson(Jess Stonestreet Jackson Jr.)はカリフォルニア大学バークレー校ロースクールで法律の学位を取得し、1951年にボアルト大学を卒業すると不動産法の実務を開始し、サンフランシスコで法律事務所を開業します。

1970年代にはIBMのメインフレームコンピュータを企業にリースする会社DECIMUS Computer Leasing Corporationを設立。1974年には当時の妻Jane Kendall Jacksonと共にカリフォルニア州レイクポートにある80エーカーの土地を購入してブドウ園を経営し、ブドウ販売を始めます。

Barbara Banke

Barbara Banke
参照元:jacksonfamilywines.com

1982年にはブドウ販売業からワイン醸造業へ転換しKendall-Jackson Winesとして本格的にワインビジネスへ参入します。

1980年代初頭になるとJess Jacksonは妻Jane Kendall Jacksonと離婚しBarbara Bankeと再婚すると新たなパートナーとワインビジネスを加速させていきます。以前からナパバレーの山岳地帯に特化した最高品質のワインを造りたいという願望があり、最適な土地を探した結果、1995年にスプリング・マウンテン・ディストリクトでロコヤを設立しました。

ロコヤではナパバレーで最も有名な4つの山岳地帯、Mount Veeder、Howell Mountain、Spring Mountain、Diamond Mountainそれぞれのカベルネ・ソーヴィニョン100%でワインを造ります。

Christopher Carpenter

Christopher Carpenter
参照元:napavalley.wine

2000年になるとChristopher Carpenterがロコヤのワインメーカーに就任します。

Christopher Carpenterはシカゴ大学でMBAを取得している際にワインと出会い、その後、カリフォルニア大学デービス校でブドウ栽培とワイン醸造学を学びました。

卒業後はイタリアのSanta Cristina EstateとナパのCardinale Estateで経験を積み、2000年にロコヤのワインメーカーになりました。

Jess Jackson及びLokoya(ロコヤ)が築き上げた数々の功績

Jess Jacksonはワイン業界への多大な貢献が認められ、2009年にVintner’s Hall of Fameに殿堂入りしました。また、ワインアドヴォケイト誌でお馴染み世界的影響力を持つワイン評論家ロバート・パーカー氏からロコヤのワインが数多くの100点満点を獲得しています。
以下がその詳細となります。

Mount Veeder 2016、Mount Veeder 2015、Howell Mountain 2013、Mount Veeder 2013、Mount Veeder 2012、Mount Veeder 2005、Howell Mountain 2003、Mount Veeder 2002、Mount Veeder 2001。更にロバート・パーカー氏は次のように述べています。

「カベルネ・ソーヴィニョン100%のロコヤのワインは奥深い。ナパバレーで最も気に入ったワインを1つ選ぶとしたらロコヤを選ぶかもしれない」。ロコヤのワインがいかに質の高いものかが分かります。

リリースワイン一覧

ロコヤではナパバレーの著名な4つの山岳地帯Mount Veeder、Howell Mountain、Spring Mountain、Diamond Mountainから100%カベルネ・ソーヴィニョンに特化したワインのみを生産しています。以下に各ワインの詳細をご紹介します。

Mount Veeder
標高1,400~1,800フィート、マヤカマス山脈の西側に位置するこの火山性土壌の畑は1993年に購入され、1995年以来、凝縮感のあるカベルネ・ソーヴィニョンが造られます。
※自社所有のVeederPeak Vineyardから収穫されたブドウを使用。
Howell Mountain
標高2,500フィート、ヴァカ山脈の北東側に位置する岩の多い水はけの良い土壌の畑は1888年に植樹され、霧の上にある事からミネラル感と土っぽさのある、深く凝縮されたカベルネ・ソーヴィニョンが造られます。
※自社所有のW.S.Keyes Vineyardから収穫されたブドウを使用。
Spring Mountain
標高1,000~2,100フィート、ナパ郡とソノマ郡を隔てるマヤカマス山脈の東斜面、セント・ヘレナの町の上に位置するこの畑は冷涼な気候から1993年以来深みがあり滑らかなタンニンを持つカベルネ・ソーヴィニョンが造られます。
※自社所有のYverdon Vineyard(標高2,100フィート)、 Wurtele Vineyard(標高1,000フィート)、Spring Mountain Vineyard(標高1,800フィート)の3つの畑から収穫されたブドウを使用。
Diamond Mountain
標高1,200~1,800フィート、ナパバレーの北端、マヤカマス山脈の一部に位置するこの畑は日中は涼しく夜は暖かい気候である為、豊かな風味と比較的ソフトなタンニンを持つカベルネ・ソーヴィニョンが造られます。
※自社所有のRhyolite Ridge(標高1,200フィート)、Wallis(標高1,500フィート)、Andrew Geoffrey(標高1,800フィート)の3つの畑から収穫されたブドウを使用。

近年のロコヤ

2011年4月21日にJess Jacksonは癌の合併症で亡くなりました。享年81歳。
Jess Jacksonが築き上げてきたワイナリーは現在、カリフォルニアを始め、オレゴン、オーストラリア、チリ、フランス、イタリア、南アフリカに40以上にものぼり、米国を代表する巨大なワインカンパニーとなりました。

ロコヤは現在もJess Jacksonの妻Barbara Bankeが会長を務めるJackson Family Winesの傘下でナパバレーの山岳地帯に特化した高品質なカベルネ・ソーヴィニョン(通称:山カベ)を生産し続けています。

:Jackson Family Wines

Jackson Family Wines
参照元:jacksonfamilywines.com

ワインテイスティングレポート

Mt.Veeder 1996 vs Diamond Mountain 1998
2021年5月7日

Lokoya Mt.Veeder 1996 vs Diamond Mountain 1998

Lokoya Cabernet Sauvignon Mt.Veeder 1996

カシスやブラックチェリーのような香りと杉や針葉樹のニュアンスが感じ取れる。ブラックカラントの強い印象とタバコの葉のニュアンスもある。味わいは甘みはシッカリとしていてまろやか。酸味は比較的シッカリと感じられる。タンニンはやわらかく溶け込んだ印象。Diamond Mountainと比べると果実味がシッカリと感じられ、酸味も長く続くという特徴がある。素晴らしい!

Lokoya Cabernet Sauvignon Diamond Mountain 1998

ジャミーなブラックベリーやブラックチェリーのような濃縮感のある黒系果実の香りとブラックカラント、スミレのニュアンスも感じ取れる。甘草、スモーキーな印象も感じ取れる。甘みはシッカリとしていてまろやか。酸味は控えめで滑らか。タンニンはこのヴィンテージにして収斂性がある。

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カリフォルニアワインについて

ABOUTこの記事の監修者

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
カリフォルニアワイン協会認定資格 California Wine Certification Program Level 2

2011年よりカリフォルニアワインのバックヴィンテージを追求。 ナパバレー、ソノマに足を運び数多くの名門ワイナリーを訪問。 主に海外のワインオークションで希少なバックヴィンテージを調達。

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