一切の妥協を許さず完璧なワイン造りの為には何でもする「異端者」で「天才」と呼ばれるJayson Woodbridgeがナパバレーのセントヘレナに設立したウルトラ・プレミアム・ワイナリーHundred Acreハンドレッド・エーカーの歴史と功績をご紹介します。貴重なバックヴィンテージのワインテイスティングレポートもあわせてお届けします。
ハンドレッド・エーカーについて
次のステージへと進むJayson Woodbridge
2004年になるとJayson Woodbridgeはオーストラリア・バロッサバレーでシラーズを使った素晴らしいワインを生産する新しいプロジェクトAncient Way Vineyard in Barossa Valleyを開始します。このシラーズはフレンチオークの新樽で2年間熟成させた後、更にフレンチオーク樽で2年間澱引きさせ、瓶詰後1年間熟成させてリリースされる究極のシングルヴィンヤード・シラーズです。
ハンドレッド・エーカーが残した数々の功績
一切の妥協を許さないJayson Woodbridgeが造り出すハンドレッド・エーカーのワインはロバートパーカー監修ワインアドヴォケイト誌の評価でこれまでに20回の100点満点を獲得するという偉業を成し遂げています。
以下がパーフェクトの評価を獲得したワインの詳細です。
Vineyard | Vintage |
Ark Vineyard | 2015 |
Few and Far Between | 2015 |
Kayli Morgan Vineyard | 2015 |
Wraith | 2015 |
Wraith | 2014 |
Ark Vineyard | 2013 |
Few and Far Between | 2013 |
Kayli Morgan Vineyard | 2013 |
Kayli Morgan Vineyard Deep Time | 2013 |
Wraith | 2013 |
Ark Vineyard | 2012 |
Few and Far Between | 2012 |
Ark Vineyard | 2007 |
Kayli Morgan Vineyard | 2007 |
Fortification | 2007 |
Precious | 2006 |
Ark Vineyard | 2005 |
Kayli Morgan Vineyard | 2005 |
Fortification | 2005 |
Kayli Morgan Vineyard | 2002 |
主なリリースワイン一覧
以下にハンドレッド・エーカーがリリースする主なワインの詳細をご紹介します。
この他にハンドレッド・エーカーが所有する3つの単一畑(Kayli Morgan Vineyard、Ark Vineyard、Few and Far Between Vineyard)全てのブレンドで造るWraithレイス、各3つの単一畑のオーク熟成(36~42ヶ月)を長くしたDeep Timeディープ・タイム、房ごとではなくブドウごとに厳選して収穫されたカベルネ・ソーヴィニョンで造られるPreciousプレシャス、酒精強化ワインのFortificationフォーティフィケーションがあります。
近年のハンドレッド・エーカー
2016年になるとHundred Acre Wine Groupは、販売およびマーケティングチームの構造における重要な変更を発表しました。更に2018年になると2007年にGeneral Managerとして入社したJohn HardestyがCEOに就任し新体制で再始動します。そして、2020年4月30日Bordeaux Liquid Gold LLCと新たにパートナーシップを締結する事でマレーシアでのハンドレッド・エーカー・ワインの流通拡大を図る事を発表しました。
Bordeaux Liquid Gold LLCはChateau Petrus、Chateau Lafleur Pomerol、Billecart Salmon等名だたるワイナリーを扱う老舗販売商社です。
現在、Hundred Acre Wine Groupはカリフォルニア、スペイン、イタリア、オーストラリア、アルゼンチンからのワインをより日常的な価格で提供しているLayer Cakeや、ナパとソノマから供給されたピノノワール、シャルドネを取り扱うCherry PieとCherry Tartも所有しています。また、Fortunate Sonというブランド名でもカベルネ・ソーヴィニョンをリリースしています。
Jayson Woodbridgeはワインの魅力に取り憑かれた経緯を次のように語っています。
「私が5歳位の時に祖父が小さなグラスにワインを注いでくれるようになりました。
そして私に、ワインは人生の一部であり、家族の一部であり、必要不可欠で神聖なものだと教えてくれました。ワインへの好奇心が芽生えた私は10代の頃、友人とアルバイトで稼いだお金を使ってワインショップに行き、出来る限りのワインを試しました。証券マンになってからは事実上無制限の予算があったので多くのワインを試す事が出来ました。私はワインに恋をしました。ワインの魔法を見たのです。」
全ての樽を味わい、頭の中でブレンドし、類稀な才能で究極のワインを造り出すJayson Woodbridgeの躍進劇はまだまだ続くでしょう。
ワインテイスティングレポート
Kayli Morgan Vineyard 2009 vs Ark Vineyard 2008
2021年5月7日
Hundred Acre Kayli Morgan Vineyard 2009
ブラックベリーやブラックチェリーのような黒系果実の香りと樽由来のバニリンのニュアンスも感じ取れる。スパイシーでチョコやバラ、ブラックカラントのニュアンスも感じ取れる。味わいは甘みは比較的まろやか。酸味は線が細いがシッカリと感じられる。タンニンは非常にシルキーで心地良い。一つ一つの要素が上質で別次元の仕上がりとなっている。素晴らしい!
Hundred Acre Ark Vineyard 2008
ブラックチェリーや干しプラムの香りと甘草やスミレのニュアンスが感じ取れる。タバコやモカのニュアンスも取れる。味わいはKayli Morganと比べると甘みはシッカリと感じられ、酸味はやや控えめ。タンニンはやや収斂性がある。こちらも樽由来のバニリンのニュアンスが感じ取れました。
コメントを残す